今日は【あなたが知らない中国語と日本語の秘密!Part2「日本留学ブーム」】を続けたいと思います。「その一を知り,その二も知るようにしましょう!」
日本語のなかには昔の中国語から来た語彙(ごい)がたくさんあります。それと同じように、現代中国語にも日本語がたくさん入ってきて溶け込んでいます。これらの日本語は十九世紀の末ごろから中国語のなかに入ってきました。
清の末期(まっき)、中国の国勢(こくせい)が急速(きゅうそく)に衰えた(おとろえた)中国人は亡国(ぼうこく)の危機感に襲われ(おそわれ)、愛国(あいこく)の志士(しし)たちは、痛ましい(いたましい)現実に目ざめて、国を救う道をさがし求めていた。隣国(りんこく)の日本が明治維新(めいじいしん)後まもなく資本主義の軌道に(きどう)乗るようになったのを見て、康有為(こう ゆうい)・梁啓超(りょう けいちょう)を代表とする中国の一部のインテリが、中国も日本に倣って(ならって)維新することを主張し出した。
一八九八年に起こった戊戌変法(ぼじゅつへんぽう)は、ほかでもなく日本の明治維新の影響によるものだったのである。戊戌変法は結局失敗に終ったが、その指導者の一人である梁啓超が日本に亡命し、横浜で新聞 『清議報』 と雑誌 『新民叢報』 を出版し、続けて中国の維新を鼓吹(こすい)した。そして、彼の新聞、雑誌には日本の事が盛んに紹介され、日本語の語彙がたくさん使われていた。梁氏はまた 『日本語を学ぶ利益を論ず』 という文章をしたためて、中国人に日本語を学び、日本の本を読むように呼びかけたのである。
梁啓超は 『日本語を学ぶ利益を論ず』の中で次のように話しています。
「日本語が話せるようになるには、一年間かかるだろう。日本の文章が書けるようにするならば、半年でけっこうである。日本文が読めるだけで良ければ、数日でいちおう出来、数ヶ月で十分である。」
つまり日本語は速成(そくせい)できると言いました。そして当時の中国留学生によって 「和文漢読法」 という日本語の速成法が発明されました。簡単に説明すると、 「同文」(どうぶん:漢字を使っているので理解しやすい) という利点を生かしながら、中国語と日本語の違いに力を入れるという学習法です。
日本語の中に漢語がたくさんあるので、日本語は学びやすいと思う中国人は少なくないようです。特に大学で第二外語として選ぶ場合は、そういう傾向が強いように思われます。
しかし、中国語と日本語はたいへん異質(いしつ:中身が違うこと)な言語です。中国人も日本人も相手国の言葉を勉強していくうちに、だんだんとその難しさを思い知らされます。そういう意味では上述の梁啓超氏の見方はやや浅い意見だと感じます。
今日もだらだら、長く書きました!次回はPart 3「日本書の翻訳ブーム」を更新したいと思います、楽しみにしてください〜〜
日本語のなかには昔の中国語から来た語彙(ごい)がたくさんあります。それと同じように、現代中国語にも日本語がたくさん入ってきて溶け込んでいます。これらの日本語は十九世紀の末ごろから中国語のなかに入ってきました。
清の末期(まっき)、中国の国勢(こくせい)が急速(きゅうそく)に衰えた(おとろえた)中国人は亡国(ぼうこく)の危機感に襲われ(おそわれ)、愛国(あいこく)の志士(しし)たちは、痛ましい(いたましい)現実に目ざめて、国を救う道をさがし求めていた。隣国(りんこく)の日本が明治維新(めいじいしん)後まもなく資本主義の軌道に(きどう)乗るようになったのを見て、康有為(こう ゆうい)・梁啓超(りょう けいちょう)を代表とする中国の一部のインテリが、中国も日本に倣って(ならって)維新することを主張し出した。
一八九八年に起こった戊戌変法(ぼじゅつへんぽう)は、ほかでもなく日本の明治維新の影響によるものだったのである。戊戌変法は結局失敗に終ったが、その指導者の一人である梁啓超が日本に亡命し、横浜で新聞 『清議報』 と雑誌 『新民叢報』 を出版し、続けて中国の維新を鼓吹(こすい)した。そして、彼の新聞、雑誌には日本の事が盛んに紹介され、日本語の語彙がたくさん使われていた。梁氏はまた 『日本語を学ぶ利益を論ず』 という文章をしたためて、中国人に日本語を学び、日本の本を読むように呼びかけたのである。
梁啓超は 『日本語を学ぶ利益を論ず』の中で次のように話しています。
「日本語が話せるようになるには、一年間かかるだろう。日本の文章が書けるようにするならば、半年でけっこうである。日本文が読めるだけで良ければ、数日でいちおう出来、数ヶ月で十分である。」
つまり日本語は速成(そくせい)できると言いました。そして当時の中国留学生によって 「和文漢読法」 という日本語の速成法が発明されました。簡単に説明すると、 「同文」(どうぶん:漢字を使っているので理解しやすい) という利点を生かしながら、中国語と日本語の違いに力を入れるという学習法です。
日本語の中に漢語がたくさんあるので、日本語は学びやすいと思う中国人は少なくないようです。特に大学で第二外語として選ぶ場合は、そういう傾向が強いように思われます。
しかし、中国語と日本語はたいへん異質(いしつ:中身が違うこと)な言語です。中国人も日本人も相手国の言葉を勉強していくうちに、だんだんとその難しさを思い知らされます。そういう意味では上述の梁啓超氏の見方はやや浅い意見だと感じます。
今日もだらだら、長く書きました!次回はPart 3「日本書の翻訳ブーム」を更新したいと思います、楽しみにしてください〜〜